版画家(国画会会員)いわた・きよし(本名・岩田清)さん(65)(名古屋市中区松原二)の芸術活動しか知らない者には容易に理解できない事柄であるが、彼が出願した国際特許案件が、先日、国際公開(公開番号 特開2005-124095号)されたことから、この知見が世界各地で頻繁に起きるテロ抑圧の切り札になるものとして非常に注目されている。
この、「共通鍵暗号」、「公開鍵暗号」、「電子あぶり出し暗号」のそれぞれの長所を保有しながら、なおかつ、暗号専門家の守備範囲を超えた、様々な事故やテロの未然防止にも適切に対処できる、良いことずくめの万能型情報セキュリティー方式を「ITSS(インフォーメーション・テクノロジー・セキュア・システム)」と言う。
数理科学系(左脳系)と芸術系(右脳系)の専門知見が、どちらも不可欠な「算法芸術(アルゴリズムアート)」のパイオニアでもある彼の「ITSS」が、ここまで注目されたのには、それ相当の理由がある。米国関係機関が究極の暗号処理方式として25年前、国際特許化を図りながら、コンピュータ負荷を実用レベルに抑えこむことが出来ず放棄した「フラクタル暗号」(◆くりっぷ1)を、独自の演算処理技術で、世界最初の実用化に成功したのが彼だからである。
25年前の米国関係機関が予想もしなかった1秭(し)倍(10の24乗倍=1兆の1兆倍)といった演算精度でも軽快に走行させられるので、取り扱える情報容量が天文学的に拡大した。
この改良によって、善良な内部関係者の意識の低さから自然発生する情報漏洩が元凶の、なりすまし・横取り・改ざん・不正解読といった、IT活性化を阻む難問題にも、完全排除の道筋が明快についた。
この驚異的な改良が、従来の暗号専門家の、「常識の外側」にあった、製品の厳格な生産管理、知的財産の不正コピー防止をも、情報セキュリティーの守備範囲内案件にした。
9.11同時テロでは、自らも被害者になった米国関係機関が、これらの長所に注目し、すでに、巨額の支度金を提示して彼の早期渡米を促している。
しかし、この強引なやり方は、イラク戦争を米国の独善的行動と非難する欧州主要国関係機関側に「気に入らない、そうはさせない」との活動をも誘引した。
彼自身も、「米国関係機関の招請に簡単に応じれば、「ITSS」だけでなく、関連の理論・技術までもが、最終的には米国関係機関に独占されかねない」と警戒して、世界の主要国及び日本による、「ITSS」の「公的部分」の「国際共有財産化」を望んでいる。
同時に、このように話題が活性化している現状を効果的に活用すれば、日本全体の経済産業活性化に多大に貢献できると予想して、「民的部分」の、新規情報サービス事業起業への最善の途を探っている。
特許庁公開特許公報の付属文書で、国際調査機関は、世界的に比較検討しようにも、類似の案件が全く見当たらない「電子公証役場」についての概念を除外してもなお残る、「送信者が送信者自身の鍵で暗号化された情報が、「ITSS」の全自動介入(鍵の全自動掛け替え)によって内容保証され、受信者が受信者自身の鍵で元に戻せる」ことの、世界に類例の無い安全性と利便性を「特許性有り」と結論付けている。
「20世紀に発見された事象の中で最も複雑なもの」と驚嘆された「マンデルブロ」集合図形(◆図1)(◆くりっぷ2)演算描画時における数の振舞いを、「未来予測不可能・過去に遡って完全再現可能」という現代暗号の鉄則に準拠して活用すれば、究極の暗号が構築されると気付いた米国の関係機関と企業が5年間に渡って研究開発に勤しんだ暗号のこと。オリジナルの演算描画法が「生煮え(中途半端)」状態であることに気付かなかったため、実用処理速度に遠く及ばず放棄された。
このため現在では、「未来予測不可能・過去に遡って完全再現可能」という現代暗号の鉄則を非線形演算に求める考え方の主流は、「カオス暗号」に移っている。しかし、世界で30以上あるカオス暗号には、それぞれに難点・弱点があり、暗号の主流は今もって、整数論を主体とする一般数学型暗号である。
ところが、時代が変わり、情報セキュリティーは、暗号(情報の秘匿伝達)よりも認証(取扱者の自覚)の方が重要になって来た。25年前に考えられたフラクタル暗号が本当に不可欠な時代になったのだ。この「時代の要請」を断り切れなくなった岩田さんが、「ITSS」の国際特許出願に際して活用した独自知見は、上述の「生煮え」を「本煮え」にする世界未公開の理論と技術である。
先進的美術作家としての岩田さんの作品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)など世界各地の美術館に所蔵されている。この先進的美術活動の縁で、科学的美術術愛好家の著名な数学者、ドゥアディ氏(仏)、パイゲン氏(独)を介して、数学者(フラクタル幾何学の創始者)ブノワ・B・マンデルブロ氏(1924〜)とは、岩田さんは、1975年以来20回の出会いがある。
これらの著名な数学者との交流が、数理科学系の岩田さんを誕生させたのだ。
◆くりっぷ2 「マンデルブロ集合」図形
1960年代に「大ブリテン島の海岸線の長さは何kmか」との論文で、ものごとを、定状的に見る(眼で確実に見る)ことの大切さとともに、定量的に見ることに(得られた数字のみに)固執していると、全くおかしげな結論を導き出してしまうとの警鐘を鳴らしたマンデルブロ氏が協力者とともに、1980年に発見した「20世紀に発見された事象の中で最も複雑なもの」と驚嘆されたコンピュータ演算画像のこと。
図1、図2のように、特長ある形状全体を演算描画したものを、「マンデルブロ集合の「親集合の」全体像」と呼ぶ。
ここで、「親集合の」と明記される必要が生じるのは、
この親集合の左側に直線状に伸びる部分の、ほぼ中央に「子集合」と呼ばれるミニチュア集合が、画面をさらに拡大すると見えて来るからである。拡大率を上げると「子集合」の「姉妹集合」が見えて来る。更に拡大すると、「子集合」の「子集合」である「孫集合」が見えて来る。「孫集合」部分を、さらに拡大すれば「曾孫集合」が見えて来る。これは、1万倍、1億倍、1兆倍、1京(けい)倍、1垓(がい)倍、1秭(し)倍、・・・・・と言うように、どこまで拡大し続けても、理論的には、「子孫集合」が存在することを、岩田さんは、現在、10の156乗(1の後に0が156個連続する数)倍まで確認している。この数は、現代科学の常識をも超越した数である。このような、とてつもない構造を、「フラクタル構造」と言う。
岩田さんは、この「フラクタル構造」が、多重構造であることの世界最初の発見者でもある。
人間の孫は、「子の子」だけであるが、「フラクタル構造」では、「親の孫」と「子の子」とは似て非なる者なのである。
したがって、次の世代では、「親の曾孫」「子の孫」「孫の子」「子の子の子」は別物なのである。
実は、これが純粋に「数」の特質である。
岩田さんの解析可視化処理技術は、このような「常識」破りの現象を続々発見している。現在、欧米の数理学者が競って解明に乗り出しつつある。
これが、岩田さんを「この途一筋」にさせない要因でもある。